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先週から始まった「政策立案のための問題発見トレーニング」、第2回は連休前ということもありメンバー少なめです。

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コーチは前回と同じく中山郁英さん。「皆さんどんな1週間でしたか?」まずはチェックインとして、お互いの近況などを話しましょう。

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仕事のリアルな悩みであったり、周りの友達の活動が刺激になっているという話だったり。先週のトレーニングを受けて自分が色々できていなかったことに気付いて凹んだという話だったりw

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「このトレーニングの時間が仕事の気分転換になっている」という声も。なんとなく分かる気がします。休日とも少し違うんですよねぇ。このトレーニングが主事・主任主事に限定していること、また部局や役職という立場を捨てて取り組むのは、そのような場づくりにしたかったという思いもあります。

というわけで今日の本題、「インタビュー」について学んでいきましょう。

[目次]

インタビューを始める前に

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第3回(21日)までの宿題として、第1回のトレーニング終了後にこういう宿題が出ました。

県外の人に向けた
Uターン就職のための情報発信を行うために
何をすべきか検討するため、 「滋賀出身で県内就職をしなかった人」
のペルソナをつくります。

そのペルソナ作成のため、まずは「滋賀出身で県内就職をしなかった人」をみつけ、7月21日(金)第3回目のトレーニングまでに3件以上のインタビューを行なってください。

先週の時点では総論的なことはやったけど、まだインタビューの方法についてレクチャーも受けていません。でも今日までにまずは1件でもインタビューしてきたぞ!という人。

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6人中4人!思ったより多くてビックリしました。

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インタビューをした人とできなかった人とでテーブルを分け、敢えて何もレクチャーを受けない状態のなか、何が難しいと感じた(感じている)のか、どんな準備をしたのか(今後すればよいと思うか)など、感想を共有しましょう。

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これからインタビューをする予定の2人。

「聞きたい人、ちゃんと見つかるかなぁ」
「質問項目が全てじゃない?相手がただ喋ってくれるわけじゃないし」

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既に1件インタビューをしてきた4人。

「たまたま会う約束があった人に話を聞いたものの、普段会話しないことを突然聞いたものだから、掘り下げた会話ができなかった」
「15分行なったが、本質的にその人のことを知ろうと思ったら1時間ぐらいは必要だと思った」
「終わってからこういうことを聞くべきだったと思うことが多かった」

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皆さんの話をシートにまとめたのがこちら。この辺りの疑問に直接答えるわけではありませんが、この後のトレーニングが少しでもヒントになればということで、まずはレクチャーから。

目的にあった調査手法を、正しい姿勢で

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インタビューも調査の手法の一つですが、そもそもなぜ調査をするのか、その基礎に立ち返っておきましょう。

今持っている仮説を検証したいとか、そもそも状況を知りたいとか、新しい仮説を立てるための材料がほしいとか、調査をする目的は様々ですが、その目的に合わせて調査の手法は異なります。

  • 定量調査:取得した情報を数値化して、集計していく方法。データが数値化されているので、誰がみてもわかりやすかったり、今の状況を明快に示すことができます。「アンケート」はこちらの例ですね。

  • 定性調査:被験者の発言や行動など、数字では表現できない事柄の意味を解釈して、意味付けしたり新しい理解・発見につなげていく方法。先週行った「行動観察」はこちらですね。

またこれとは違う軸で、既に明らかになっている事象や仮説を検証したいのか、あるいは潜在的な課題を発見したいのかによって、調査アプローチが異なります。

下記の記事でこの辺りのマトリックス整理がされているので、参考まで。

web-tan.forum.impressrd.jp

でもここで気をつけないといけないのは、インタビューは定量調査にもなり得るということ。「景気どうですか?」とか「困りごとはないですか?」といった決められた質問を行い、その言葉をメモした回答票を集めて集計するだけだと、それってアンケートと変わらないですよね。

今回行いたいのは、我々が認識できていない「潜在的な課題」を、「数字では表現できない事柄から発見」していく、そのための「インタビュー」であり、そのインタビューで得られた「事実」から洞察(インサイト)に基づくペルソナを作り上げていくわけです。ただ闇雲にインタビューするのではなく、調査の目的にじゅうぶん留意していく必要があります。

ちなみにこの「洞察(インサイト)」について、LINEの田端信太郎さんが「MARKETERS CAMP TOKYO」というイベントでこんな話をしたそうです。

でも、「ユーザーインサイト」の場合、人間ですよね。人間の場合は、顔があって皮膚があって、笑ったり泣いたりするわけじゃないですか。ところが、本当の「インサイト」っていうのは顔を見るんじゃなくて、心の中を見るということなんですよ。これは、 めちゃくちゃ難しい。
 
(中略)僕なりに「インサイト」を訳すと、“抑圧されているがゆえに語りえない本音のこと”だと思っています。
 
(中略)だから「インサイト」っていうのは、生身の人間と向き合った時に、その人の頭の中や心の中に本当は何があるのか。箱だったら開けて見ることができるけど、人間の頭の中を開けて見ることはできないし、実は自分自身ですら自分のことがよくわかっていない。そういうことに対してどのくらい「イマジネーション」を持てるかが、「インサイト」っていうことなので。
 
sugoben.jp

まさにこのインサイト」に迫るための考え方や姿勢を身につけることが、今回のトレーニングのゴールです。1ヶ月という短期間では不十分かもしれませんが、少なくともそのスタートラインに立つことができれば、その集団で新たな価値創造ができるのかもしれないと思って取り組んでいます。

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自分たちが知っていることは定量的に検証すればよいわけだから、積極的に定性調査をする必要はなさそう。また自分たちが知らないことでも一般的に知られていることはまず勉強すればよい。自分たちが知らず、かつ一般的にも知られていない、だからこそ発見するのが難しい、そんな領域にフォーカスを当てていこうと。

実りあるインタビューのために

ここで定性調査としてのインタビューを行う際に必要な準備事項やコツについて、中山さんからレクチャー。インタビュー前、インタビュー時、インタビュー後、3つのフェーズにわけて。

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インタビュー前

1. 初期視点を持つ

調査のテーマに対して「おそらくこうなのではないか?」というプロジェクト初期の着眼点や仮説を立てておく。中山さんが以前所属していた東京大学i.schoolという機関では、そのことを「初期視点」というそうです。

ここで大事なのは、この「初期視点」は検証するものではなく、より周辺を具体的にしていったり、着眼点や仮説を変化させたり進化させたりするというものという点。変わるという前提で初期視点を作っておくことが大切なのだと。

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初期視点の持ち方。準備せず「とりあえず相手のことに共感するんだ」という事柄と、ある程度情報を持っていて「仮説を証明したい」という事柄の真ん中にある「おそらくこうだろう」というラインの、少し準備してない側のエリア。「おそらくこうだろう、その付近の話をもっと知りたい」という心持ちでつくるのがよさそう。

「仮説を証明したい」寄りの気持ちになると、どうしても質問の内容や話し方が誘導風になってしまいます。自分なりに既に着地点を持っているようなテーマは、そっち寄りになりがちですよね。。。

2. 適切な対象者を探す

「これも初期視点がひとつの指針になる」と中山さん。

「知りたいことを話してくれそうな人は誰なのかという視点でインタビューの対象者を探す。また『20代独身の男性』といった属性で対象者を見つけるよりは、『こういうことをしている人』『こんな価値観を持ってそうな人』という、定性的な項目を優先して探したほうがよいです」。

なるほど、で、肝心なのはその人をどうやって見つけるのか?ですよね。

「人伝手で見つけていくのもよいのでしょうが、本格的に行うなら調査会社の持っているモニターグループにあたっていくのも手です。自前でやるなら予備調査をベースにして独自のモニターグループをつくるのも方法です」。

まぁ今回は期間も限られたトレーニングなので、できる範囲で見つけていきましょう。

3. インタビューガイドをつくる

「インタビューガイドとは、時間の使い方や質問項目などを簡単にまとめた手持ち資料。目安はA4 1ページ。これが3ページとかになってくると多すぎる」。

「内容はあくまでインタビューする人のガイドになればよいレベルのもので、最低限聞くべきポイントだけまとめておけばよい。実際にインタビューをする際はガイドを参考にはしていくものの、脱線は積極的にしていき、興味深い話があればガイドで決めていなくても深掘りしていくのがよいと思います」。

「質問項目は、みんなに尋ねる共通項目と、この人だからこそ聞きたいという独自項目の2パート用意しておくと、話としてはスムーズかなと」。

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インタビューガイドの雛形を中山さんが用意してくださいました。別にこの雛形にこだわらなくてもよいと思いますが、相手の時間を戴く貴重な時間を有効に使うためにも、ちゃんと聞きたいことを聞くための準備として、心がけておかないといけません。

「最初に『自己紹介』や『目的の説明』『記録や撮影に関する同意の確認』といった項目があります。対象者との信頼関係がものすごく大事なので、ここは端折らないようにしてくださいね」。

4. インタビューの環境を設定する

情報をしっかり得るために、場のセッティングにおいてもいろんな配慮が考えられます。相手が普段生活しているような場所を敢えて選ぶ、というのもその一つですよね。もしかするとその場所にちなんだ新たな情報を得られるかもしれませんし。

インタビューの時間については、中山さん曰く「2時間ぐらいの内容を想定しておき、相手には2時間30分の時間をとってもらうのがよい」と。相手が次の予定などを気にしてソワソワしてしまうと回答にも悪影響を与えてしまいますから、ある程度の余裕をもって臨むのが良さそうです。

また、1人だけでインタビューしていると、なかなか会話を掘り起こす余裕がなかったりもします。一方で人数を増やしすぎて相手に緊張感をあ会えてもいけませんし。会話による掘り起こしも重要ですが、そのための環境づくりが犠牲にならないような工夫も大切ですね。

「i.school では3人ぐらいをオススメしていました。メインのインタビュアーが1人、サブのインタビュアーが1人、記録係が1人といった構成で」。

「あと、相手が話しやすい環境をつくるために、紙やペンを用意しておいて、相手が説明に困った時に絵や図を描いてもらえるようにするテクニックもあります」。

時間や場所の選び方、またその雰囲気や状況を事前に考える上でも、複数人でチームをつくっておくと、余裕をもって取り組めそうですね。

インタビュー中

5. 相手が話しやすい環境をつくる

「今日もトレーニングの最初にチェックインとして近況報告をしましたよね。これも参加者どうしで本音を話し合えるような関係をつくるために行ったことです」。

セールスをやったことのある人ならラポール」という言葉を聞いたことがあると思いますが、まさにそのためのアイスブレイクであったり、相手に対する頷き方であったり、話しやすいリズムづくりであったり

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そうそう、まさにこういう頷きですw

「場の空気を凍りつかせるような発言があっても、否定したり非難するのではなく、間髪を容れず『なるほどですね』と返したりするのも場を保つためには大切なことです」。

6. 誠実に相手に向かう

インタビュー後は抽出された事実・記録を見返しながら客観的な解釈をしていくことになります(これは第3回に行います)。そのためにはその場で勝手な解釈をするのではなく、できるだけ気になる箇所について事実を掘り起こしておく必要があります

「対象者は必ずしも自分の心理を理解していないし、わかっていても正直に答えてくれないことは往々にしてあります。これは心に留めておき、もし話の途中で気になる言葉や矛盾する発言があれば、表現を変えて繰り返し尋ねてみたりするとよいと思います。意見ばかりであれば具体的な状況を尋ねてみることで、事実や本音に迫る努力をしていきましょう」。

7. 質問の種類を意識する

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2択か3択で答えられるような、回答範囲を限定した「クローズド・クエスチョン」と、その方法や理由などを自由に答えてもらうような「オープン・クエスチョン」と、相手の状況や掘り下げ方に応じて使い分けられるようになると、いろんな工夫ができるという話。

通勤方法を尋ねるのでも、「普段通勤は電車ですか?」と尋ねるのと「普段通勤はどうしてるんですか?」と尋ねるのとでは、その後の会話の仕方も変わりますよね。後者の手法だと思いもしなかった答えを得られる可能性があるので、定性調査としてのインタビューでは主にオープン・クエスチョンで行われることが多いそうです。

「ただクローズド・クエスチョンを使うのがダメというわけではありません。例えば会話の出だしでは簡単に答えられる質問をすると相手も答えやすいですし。徐々にオープンな方に寄せていくイメージで持っておくとよいと思います」。

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また、ずっと「なぜ?」と聞かれるのもしんどいですよね。出来事や体験など事実関係を問う質問として「いつ?」「どこで?」「誰と?」「何を?」といった聞き方をしつつ、その上で相手の考えを尋ねる「なぜ?」を聞く、その2種類の聞き方を交互に織り交ぜておくと相手も答えやすそうです。

また、「なぜ」という質問については「どのように」と言い換えるのもテクニック。「なぜそれを買ったのか」という質問でも「それを買った決め手は何だったか」という質問にすることで、相手の捉え方も変わってきそうです。また質問も時間軸で整理することで、相手も答えやすくなると。

www.standardinc.jp

インタビュー後

8. 事実と解釈を分けて整理する

記録の際は勝手な解釈を混ぜず、相手の発言や行動を事実情報として記録することが重要というのは、第1回の「行動観察」でもやりましたよね。モヤモヤした時に事実に立ち返れるようにすることで、より思い込み要素のないペルソナをつくることができます。

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インタビュー終了後は、「事実」と「解釈」とをわけたシートなどを用意して、インタビューの記録から事実を抜き出し、自分たちの解釈や仮説の肉付けを行なっていきます。この辺りは第3〜4回のトレーニングで実践的に取り組む予定です。

練習を通じてコツを掴む

「インタビュー」のようなことは、これまでセールスをやったことのある人ならその営業トークで、また大学卒業したばかりなら論文などの調査で、それぞれ似たような経験があるので、インタビューと聞くと「なんだやったことあるよ」と思いがちです。でもその経験則で「定性調査としてのインタビュー」を行うとうまくいかないことがあるような気がするなぁと、中山さんの話を聞いていて感じました。大抵人は自らの経験をフィルターにして話を聞き、そこから自分なりの理解に繋げていくものだと思いますが、「インタビュー」という調査手法はそのフィルターを通しやすい分、きちんと訓練しておかないと失敗しそうですね。

インタビューはインタビューですが、今回取り組むのは「デプス・インタビュー」、似て非なるものだという認識を持っておかないと、正しい調査はできなさそう。。。というわけで、ここまでの話を踏まえた練習をすることで、調査としてのインタビューの感覚を掴んでいきましょう。

お題「新しい『休み』に対する価値観」

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インタビューのお題は「新しい『休み』に対する価値観」。3人一組で行い、インタビューする人、インタビューされる人、そしてそれを観察する人という役割で分け、一回終わったら役割を交代して、計3回(一周)行うという形で行います。インタビューするだけでなく、インタビューされる気持ちも考えたり俯瞰した立場になってみることで、違う視点からの気づきを得るようにします。

今回は練習なので短めに7分で行います。本来は2時間かかるような調査なので感覚を掴むことに集中してくださいね。ではスタート!

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少し会話を覗いてみましょう。

「やっと金曜日ですね」
「そうですね、本当に、本当に(笑)」
「明日は休みですよね」
「明日は珍しく休みですね」
「珍しいんですか?」
「基本的に仕事は土日が多いんです。久々に今回休みなので、京都にいる友人に会いに行こうかなって計画してたんですけど、祇園祭だってすっかり忘れてて、相当人がいるぞと。人混みがあまり。。。」
「へぇ。。じゃあ休みの日とかはゆっくりしたい感じですか?」
「ゆっくりしたいなと思いつつ、片付けられてないことをやらないとなと思いつつ、結局いつも通りダラダラして。。。徐々にタスクが溜まっていってるなっていう」
「ははは(笑)。ああ、そんな感じなんですね。うーん、なるほど。。。休みの日とかに自分がやりたいことってできてますか?本当に休みの日にしたいことって、趣味とかにあてられている時間とかってあるんですか?」
「。。。したいなぁっていうことの妄想で終わっているかもしれない(笑)。これやってこれやってこれやったら楽しい1日やろなぁっていうのを思いながら、結局自分何してたんかなぁ、また月曜かぁ、みたいな」

掘り下げていくとこの人の生活感みたいなものが見えてきそうですが、この後きちんと掘り下げられるでしょうか?

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ちなみに、今回のトレーニングは主事・主任主事クラスの県職員限定で行なっているのですが、このプロジェクトの趣旨に賛同し、オブザーバーというか影で支えてくださる県職員の方がいて、彼らもフラットな立場として、特別にこのインタビューのトレーニングに参加してもらっています。

年齢の近い人たちどうしだとどうしても質問者の主観が入りがちになりますが、年齢や立場が違う人が相手だと少し価値観の違いに気付きやすく、その差異に対する興味関心をもって話ができるようです。

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各グループごと、色々とレクチャーで話のあった方法論を活用してみているようです。が、模索しているようにも見えます。

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7分経ちました!ではインタビューを終えて、観察した人からのフィードバックを受けましょう。

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「私だったら途中で飽きちゃうかも。目的が見えなかった」
「。。。めちゃ難しいですね。難しいから世間話から入って自分のなかで広げていこうと思ったんですけど、なかなか価値といわれると広げにくいなというのがすごいありましたね。価値は?と言われてパッと言えないですよね」
「この質問自体を突然放り込んじゃうと、空気が変になっちゃう」

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皆さんどんな感じでしたか?一度各グループのフィードバックを共有してみましょう。

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質問の内容にとらわれすぎたようですね。。。「新しい休みの価値」というのはインタビューしてる人が知りたいテーマに過ぎず、インタビューの中で相手と議論しあわなくてもよいわけです。とにかくその人の考え方や生活感を知る、そのための状況や背景といった情報を得られるようにしていきましょう。

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あまり結論はこの時点では作ろうとせず、相手の考え方を知るための素材集めに集中していくと良さそうです。

反省の積み重ねからコツを掴む

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では今度は役割を変えて、2回目の練習をしてみましょう。

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インタビューの対象者、めっちゃ楽しそうなんだけど、楽し過ぎてキャッチボールではなくノックになってるw

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そしてまたフィードバック。今度はどのような反省がありましたか?

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先ほどの千本ノック全開だったグループは、対象者の解釈だけしか情報を得られなかったようです。インタビュアーが一人だけだとどうしても余裕が出ずに対象者のテンションに引きづりこまれてしまう。軌道修正できるためにもインタビューのためのチームを作っておくことは大切ですね。

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時間軸を意識したというグループは、それによって入庁前後でのそれぞれの休みに関する出来事などを聞き取ることができたそうです。一方で沈黙が起きないようにするにはどうしたらいいのかという疑問も。

沈黙を怖がらず、相手の答えを待つというのも大切」と中山さん。沈黙が苦手な人は何か喋りたがるものですが、一方で相手は何か話そうと考えてくれているのかもしれないですしね。

さぁ3回目いきましょう。時間が予定よりも少し押してしまっているので、ごめんなさい、6分で。

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こうやって繰り返してみることで、細かいところでブラッシュアップされていくようです。何よりもコツを掴むためには練習とフィードバックが大切ですね。

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3回目終了、皆さんおつかれさまでした!

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1回目のフィードバックにも出ましたが、「新しい休みの価値観」という抽象的な質問は答えづらいものですが、「相手のことを知る」という観点に立つことで、子どもの頃の話を聞いてみようとか自由な時間軸で具体的なエピソードに迫ることができます。

そして何より「相手」に対して好奇心を持つということ。この気持ちはインタビューする相手にも伝わっているはずなので、そのノンバーバルな姿勢が大切なのでしょうね。

振り返り

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いちばん最初、まだ外が明るかった頃に共有したインタビューに対する疑問は、この2時間半で解消できたでしょうか?また別途参加者向けに用意しているFacebookグループ(内容は非公開)で質問するなりしてくださいね。

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さて、ここでもう一度このトレーニング全体のお題を確認しましょう。

県外の人に向けた
Uターン就職のための情報発信を行うために
何をすべきか検討するため、 「滋賀出身で県内就職をしなかった人」
のペルソナをつくります。

そのペルソナ作成のため、まずは「滋賀出身で県内就職をしなかった人」をみつけ、7月21日(金)第3回目のトレーニングまでに3件以上のインタビューを行なってください。

来週までに3件インタビュー、できますか?。。。3件難しければできる限りでよいので、とにかく量よりも質の確保にむけてベストを尽くしてみてください

で、第3回と第4回は「実践編」という位置付けで行います。第3回では皆さんの集めてきたインタビューからどのようにペルソナを作り上げていくのか、インタビューで取りこぼしたことはなかったか、等を学んでいきます。そして第4回には、第3回までにつくられたインタビュー等の情報をもとに、ある程度のペルソナを作りあげていき、「滋賀出身で県内就職をしなかった人」に対する洞察を行なっていきます。

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というわけで、第2回もおつかれさまでした!トレーニングの後は希望者で集まってビアバッシュです。

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前回はワイワイガヤガヤな飲み会となってしまいましたが、今回は真面目にトーク。メモをとる人まで出てきましたw

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お互い感じたことをできるだけ早く誰かに話したり文章化する、そういう「外化」によって、得られた知識を体に身につけることができます。こういう時間もトレーニングでは大切なことですね。

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中山さん、2週にわたり有難うございました。いよいよ来週から実践編に突入です。