Policy Lab. Shiga は、11月から新たな活動を始めます。
Policy Lab. Shiga は、三日月大造滋賀県知事の2016年8月シリコンバレー視察や2016年12月「オープンガバナンス滋賀」シンポジウム開催等を機に、2017年7月に県職員有志により発足、「滋賀県庁におけるデザイン思考を活用した行政経営の実現」をゴールに、非公式・業務外活動としてプロジェクトを進めてまいりました。

1年間の研究活動を経て、2018年8月31日に「『県民の本音』を起点にしたこれからの政策形成」と題した滋賀県知事あての提言を発表、同日県秘書課経由で知事に提出いたしました。
そして提出から2ヶ月が経過しました。我々としては提言を出したままではいけないという思いもあり、庁内の職員施策提案制度を通じて部局宛に提言に基づく施策案を提出したり、提出先の庁内担当者に対しても提言・施策案に関する意見交換を直接試みるなど、水面下でのアクションを進めながら、知事からの返答を待っておりました。
しかし、このまま提言に対する庁内のレスポンスを求めているだけでは、Policy Lab. Shiga 自体が重視してきた「現場実践」の姿勢を見失うことにも繋がりかねないと考えました。そこで、2017年7月から1年かけて行なってきたプロジェクトは10月末をもって一区切りとし、解散することにしました。
決して提言を取り下げたわけではありません。提言に対する県庁組織の動きはそのまま個々に注視しつつ、今後 Policy Lab. Shiga としては、行政職員個々によるデザイン思考の実践を応援しあう活動へシフトすることにします。

具体的には次の活動を行います。
- 年3回、「行政にデザイン思考を活用しあう(しあいたい)人たちが集まり、そのノウハウや改善点を蓄積しあう場」を設けます。
- 年1回、初めてデザイン思考に触れる方にも一緒に取り組んでいただけるよう、政策立案でデザイン思考を活用する問題発見トレーニングの機会を設けます。
- これらの場によって、行政においてデザイン思考的な取組みを実践したい(している)人たちが、お互いの実践・失敗・気付きを共有・発信しあい、その記録をノウハウとしてウェブ上に「コモンズ」として蓄積していきます。
Policy Lab. Shiga がこれらの活動によって目指しているのは、「県民の本音」を起点にした政策を組織の垣根を越えて生み出しあえるフラットな行政のカタチです。そのためにも、「県民の本音」を起点とした政策形成の手法を、行政職員個々の実践と共有によって蓄積し、確立していきたいと考えています。
ひとまずは12月~1月頃に、行政とデザイン思考(人間中心デザイン)の関係性に気づきを得るためのトレーニングを開催する予定です。開催日時など企画詳細は追って発表いたします。