Policy Lab. Shiga は滋賀県職員有志の非公式・業務時間外の政策研究プロジェクトとして、2017年7月にスタートしました。1年前、このプロジェクトを始めるにあたって、こんなことを書きました。
マクロ統計だけで政策を考えていてもリアリティがないと思うし、もっと「県民」のことを客観的に捉えられる政策アプローチが必要じゃないかと。
また政策立案も、いまの動き方ではとにかくじっくり立案に充てられる時間や余裕がない。本来は問題発見にこそ時間がかけられるべきであり、かつそこをオープンにしていくプロセスが重要じゃないかと思うので、この知事の言及に後押しされる形でやってみようと。
政策研究や提言の機会については、既に県庁内ではいくつか制度や仕組みがあるんですが、組織的な壁や目の前の対応でそれどころじゃなかったりとかで、なかなか活用しきれないのも現状です。その辺りに対する「行政経営に対する提言」という意味合いも、今回のプロジェクトには含めています。
滋賀県基本構想の次期構想策定が進められているのですが、この論点整理等についてあまり若手職員が自由に発言できる場ってないのですよね(意見照会は係宛に来るのですが、係→室・課・局→部へと稟議があがっていくなかで、なかなか個人的な思いって書きにくいのです)。10年先の未来を生きる若手職員らが基本構想に対して当事者意識を持てないまま、気が付いたら決まってるみたいな空気になってしまうのはどうだろうと。
Policy Lab. Shiga はこれらの問題意識に対する解決策として、「県民の本音を起点にする」というコンセプトを掲げました。

そのために、海外の行政でも取組みが進んでいる「Human-centered Governance」の姿勢を少しでも取り入れようと、「問題発見」「アイデア&プロトタイピング」のアプローチについて、実際に1年間かけてロールプレイを行ってみました。



そして8月、いよいよここまでの成果を振り返り、「対話・共感・協働」に基づく政策形成を行ううえで、いまの滋賀県の政策プロセス・予算編成・組織体制に欠けていることとは何か、「県民の本音を起点にする」行政経営を目指すうえで必要なことは何かを突き詰め、知事に向けた提言を行います。

会場は、近江八幡にある「奥村家住宅」。ここにこれまで Policy Lab. Shiga のプロジェクトに参画したメンバーが集い、半日かけての議論を行います。実はこの会場、1年前にこのプロジェクトの方向性を確認しあった場所なのです。

1年前に方向性を決めたこの場所で、このプロジェクトの集大成としての「提言」を作っていきます(最終的な提言の完成・発表は8月末を予定しています)。当日の様子はウェブサイト・Facebookページを通じて、半リアルタイムに公開していきます。
提言の大まかなスケジュール
8月5日(日) | 近江八幡「奥村家住宅」で提言づくり(骨格まで) |
8月6日〜21日 | (表現や構成などの調整) |
8月22日(水) | 提言内容の最終確認 |
8月24日(金)まで(予定) | 提言発表 |
8月26日追記:提言発表日が1週間遅れます
現在提言内容についてメンバー間の調整が続いています。当初8月24日(金)までに発表する予定でしたが、よりメンバー間の思いをすり合わせる目的で、発表日を8月31日(金)12:10に変更します。
発表はこのウェブサイト上で行うとともに、滋賀県政記者クラブなどに資料提供する予定です。